今月の話題〜1月〜



あけましておめでとうございます。
今年も佐々木医院のホームページをよろしくお願いします

 今月は、12月6日に大阪で行なわれたジャヌピアシンポジウムより選んでみました。 12月12日に新しく保険適応になった今までに無かった新しい糖尿病治療薬についての話題です。




ジャヌピアシンポジウム
ジャヌピアとグラクティブの二種類のDPP-4阻害剤がこの12月12日から日本でも健康保険で 使えるようになりました。経口的に接種された糖分と静注された糖分が同じ量であっても血糖 値の上がりに差があるのはわかっていました。その理由が、インクレチンという上部消化管よ り分泌さらるGIP(Glucagon-dependn insulinogenic polypeputide)と下部腸管から分泌され るGLP-1(glucagon-like peputide-1)が、膵臓からのインスリンの分泌を増加させ、GLP-1は 、さらにグルカゴンの分泌を減少させて血糖の上昇を抑えることにあることが判り、このGLP― 1とGLPを分解するDPP-4(dipeptidyl peputidase -4)の働きを抑えて、これらインクレチン の働きをよくして血糖の上昇を抑えHbA1cを改善する作用を有する製剤が今回話題の薬剤(ジ ャヌビアとグラクティブ)です。

1)講演I(京都大学 糖尿病・栄養内科、稲垣暢也)

2型糖尿病は進行性で発症からの期間に 比例してインスリンの分泌能力の低下がみられ、このことには、膵β-細胞の機能低下だけでな く、量の低下が寄与している可能性がある。膵β細胞死の抑制には糖毒性の解除が重要である 。マウスの実験でGLP-1は著しいβ細胞の抗アポトージスの効果が明らかになった。人でも同 じような効果の可能性があり、インクレチン関連薬は血糖のコントロールと同時に膵細胞の保護 作用が期待される。

2)講演U(Merk & Co.Inc. Clinical Reseach)Juan Camilo Arjona Ferreira)

活性型インクレチン(GIP:小腸上部のK細胞、GLP-1:小腸下部や大腸のL細胞、など)は、 膵臓のβ細胞に依存する特異的受容体に作用し、インスリン分泌を血糖依存的に増加させる。 更に、GLP-1は、同じく血糖依存的に膵臓のα細胞からのグルカゴンの分泌を抑制することに より、肝臓におけるグルコースの過剰産生を抑制する。インクレチンはDPP-4により短時間に不 活化されるので、このDPP-4の阻害薬し、活性型インクレチンの働きを助ける薬が開発された。 これが今回日本でも使用可能となったシダクリプチン(ジャヌピア、グラクティブ)である。 海外において、シダクリプチンの安全性と忍容性が2年に亘る臨床試験の分析によって評価さ れている。

3)2型糖尿病におけるインクレチンの重要性(秋田大学 内分泌・代謝・老年内科学 山田祐一郎)

遺伝的な膵β-細胞の脆弱性を基盤にして、高脂肪食や過食など後天的による肥満・インスリン 抵抗性が加わると、血糖値が軽度上昇する。糖毒性などによってインスリン分泌障害やインス リン抵抗性が憎悪すると、2型糖尿病の発症となる。シダグリプチンは血糖のコントロールの 改善を得るが、もう一つのこの薬に対する期待は、膵β細胞の改善の可能性である。



筆者一言
この12月に日本で発売された新しい糖尿病治療薬、活性型インクレチン(GIP、GLP-1)を 増加させるGPP-4阻害薬“ジャヌピア”“グラクティブ”とはどんな薬剤なのかにつて、講演会 から概略の紹介をしました。この薬は、昨年の12月12日に国内では、ジャヌピアは万有製薬、 グラクティブは小野薬品の2社の製品が保険適応になりました。この薬はHbA1cで、0.6〜0. 8%低下させるということです。これから国内で使用されデータが積み重ねられて評価されて行く ものと思います。糖尿病の患者さんは増加しており、糖尿病による合併症も増えてきています。良 い効果を期待し、私も患者さんのために使用して行きたいと思います。 今年には、違った作用の 糖尿病治療薬が保険適応になる予定のようですので、期待されます。 




一口メモ

明けましておめでとうございます。
暖冬で日本海側の雪は少ないと予想されていたのに4年ぶりの大雪となっているそうです。 寒くなりそうですね。インフルエンザにも注意しましょう。

政治ニュースがバタバタしていて心配ですし、犯罪ニュースも年明けから溢れていますが。
皆様、健康で平穏な一年になりますように。今年も宜しくお願い致します。



「今月の話題」バックナンバーへ