今月の話題は、10月17日に東京で行なわれたファイザーによる新型インフルエンザについて の講演会より選んでみました。 今からできる新型インフルエンザ対策:(県西部浜松医療センター、矢野邦夫) 1,世界への拡大。 今年の4月26日にメキシコでの発生が報告されてから、急速に世界に拡散していった。 5月3日には日本での発生も報告され、6月22日には、ほぼ世界中で報告されるようになった。 2,新型インフルエンザの概略 潜伏期:1〜7日(1〜4日が多い) 臨床症状:発熱、悪寒、上気道症状(咳、咽頭痛、鼻汁、息切れ)、筋肉痛、関節痛、倦怠感、嘔吐、 下痢 感染者の多い年齢(米国): @)感染者の多い年齢中央値:12才 A)最も感染の多い年齢:5〜24才 B)最も感染の少ない年齢:65才以上 入院患者年齢 @)入院した人の年齢中央値:20才 A)最も入院率が高い年齢:4才 B)65才以上の入院:5% 死亡者年齢 @)新型インフルエンザでの死亡者年齢中央値:37才 A)65才以上:8% B)妊婦での死亡率:一般の4倍 迅速診断キット 感度は40〜70%で、陰性でも新型を否定出来ない 第2波では、患者数も増加し、死亡者も増加するのが、今までのアジア風邪やスペイン風 邪で見られている 感染経路 @)飛沫感染 A)手指を介した感染 飛沫感染が主である インフルエンザウイルスの環境表面での生存期間 インフルエンザ 凸凹表面 平滑表面 8~12時間 24~48時間 3,新型インフルエンザの感染対策 基本 | 飛沫予防策 + 手指消毒 換気 @)マスク(サージカルマスクの使用)と手洗い A)新型インフルエンザの感染力(Ro)1.2~1.4で感染力は強くない 天然痘 5 おたふくかぜ 4〜7 ジフテリア 6〜7 風疹 6〜7 水痘 7〜12 SARS 12〜18 麻疹 20 飛沫感染が主ですのでマスクの使用、特に罹患者の正しいマスクの使用が大切である。 4,妊娠と新生児 @)妊娠は重症化しやすい、死亡率が高い A)胎児は熱に弱い B)新生児を移行抗体で守りたい C)妊婦とタミフル:CDCは内服させるのが望ましいとしている D)アセトアミノフェンが解熱剤として推奨 E)一才未満の乳児はHigh RiskのためCDCはタミフルの内服を推奨 F)母乳は汚染されていないので、授乳を継続、但し、乳房、手指は汚染されており、消毒を行なうこと。 5,インフルエンザと肺炎 @)インフルエンザに感染すると細菌性肺炎に罹患しやすくなる。 A)20世紀のパンデミックでは、二次感染細菌性肺炎が重症化、死亡の主な原因であった。 B)肺炎球菌が最も頻度の高い病院であった。 筆者一言 新インフルエンザが新聞、テレビで報道されますように猛威を振るって来ています。 今回は、この新型インフルエンザについての概要を講演会から話題として選んでみまし た。ワクチンの接種が有効で、大切ですが、ワクチンの日本国内の獲得量が不足してお り、限られた人にしか接種が出来ない状態です。11月1日の状態で、医療関係者には接 種されたかのような報道ですが、私の診療所で、従業員は7人ですが、ワクチンは4人 分しか配布されず、ワクチン配布はこれでお終いだとのことです。数多くの方が、ワク チン接種を受けられることを願っています。飛沫感染が主ですので、インフルエンザに 罹った方は、是非、マスクを正しく装着し伝染を防ぎたいですね。又、新型インフルエ ンザは脳炎、肺炎を起しやすいので、抗インフルエンザ剤であるタミフルやリレンザは 、現在服用可能でし、、早めに受診して、治療を受けて下さい。 婚活がブームな今、結婚詐欺とお金騙し取り。そして高齢者を狙って介護した相手からお金騙し取り。 男性の中には練炭による不審死した方も。結婚詐欺を認め、練炭購入も睡眠薬入手も確認できている。 これだけひどいニュースにも関わらず女性の顔も名前も出ないことが不思議で仕方がありません。 日本の良いニュースはスポーツ等ばかりで 他は悲しいニュースが多いですね。 |
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