今月の話題〜1月〜



 2009年を迎えました。あけましておめでとうございます。 今年はどんな年になるのでのしょうか? 昨年からの不況が今年は改善して、 みんなが幸せに暮らせる年にしたいですね。

今年は、昨年12月に東京で行なわれたGI Forum “進化するEndoscopic Technologyより話題を 選んでみました。私の専門とは離れた話題ですが、最近の話題ですので取り上げました。内視鏡 手術の最新の話題です。



1, 食道における内視鏡診断の実際;(昭和大学横浜市北病院、井上晴洋)食道癌は粘膜癌の状態で 発見されれば外科手術でなく内視鏡によるEMR(ESDを含む)が選択される。内視鏡において、“色 調、光沢の異なる局面”“辺縁のわずかな陥凹”“樹枝状血管網の透見の消失”が重要な所見であ る。最近は拡大機能を有する拡大スクリーニング内視鏡が、IPCL(上皮乳頭ループ状血管intra-ep ithelial papillary capillary loop)のパターン変化(癌、非癌の質的診断と深達度診断に有用) の観察に有用である。最近では、数mmの微小腫瘍性病変も拾い上げも可能となってきている。

筆者の感想;拡大内視鏡のきれいな写真を見せて貰いました。広く普及して行くこととおもいます。



2, FICEによる分光画像内視鏡診断;(自治医科大学、大澤博之)FICE(Flexible spectoral Imaging Color Enhancement)分光画像処理技術を応用したもので、白色光によるカラー画像から分光画像を 推定、抽出し、その分光画像を再構成してカラー表示したものである、再構成に用いる波長は、40 0nmから695nmまで5nmおきに設定可能で、最適な波長を選択できる。特徴として、1)遠景像 が明るい、2)弱拡大観察(30〜50倍)で微小血管や腺管パターンの視認性の向上、3)操作 性が簡単で、早期胃ガンの診断、ESD前の範囲診断及び慢性胃炎の診断に有用

筆者感想;写真がすばらしいので、今後の普及、発展が期待されます。



3, 小腸内視鏡検査の現状〜VCEとDBEの比較〜;(九州大学、松本主之)VCN(カプセル内視鏡)と DBE(ダブルバルーン内視鏡)が開発され、小腸の内視鏡診断が可能となった。VCNはワイヤー レスビデオカプセル内視鏡を飲用させ、断続的に撮影したビデオ画像を再編、解析する検査法 である。DBEは日本人のyamamotoが開発したもので、内視鏡先端とオーバーチュー ブのバルーンを交互に腸管壁に密着させ小腸を短縮しながらスコープを挿入して行く手技であ る。VCEは消化管出血の検査に有用であり、DBEは像が鮮明で、生検、治療が可能である。

筆者感想;今まで困難であった小腸の検査、診断、治療に有用とのこと、 日常診療の中でより発展していくことと思います。



4, NOTES(Natural orifice translumenal endoscopic surgery)(経管腔的内視鏡手術)口、 肛門、膣などの自然口から内視鏡を挿入し、管腔壁を経て体腔内に到達後、目的とする臓器の 検査、診断、治療処置を行なう手術法である。日本でも既に試みられている。

筆者感想;外科と内科の中間を行く新しい試みです。




筆者一言;私の専門分野と異なる今回のフォーラムに出席して、内視鏡の技術的な進歩、器具の進 歩による診断、治療の一部を見せてもらいました。内視鏡のすばらしい画像と診断能力の向上、開 腹せずに腹腔内臓器の手術の可能性についてのフォーラムでした。患者さんのためになり、医療費 の削減にもなるより良い方法をさらに発展させていきたいですね。




一口メモ

明けましておめでとうございます。
去年は総理が変わったり、北京オリンピック、秋葉原事件に、世界株安、激動でしたね。 今年も不景気で始まっておりますが、いい年になりましょうに。
今年もよろしくお願い致します。



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