今月の話題〜6月〜

今月の話題は、今年の二月に宇都宮で行なわれた慢性疼痛学会から選んでみました。 痛みには心の問題が大きく関与しており、この問題についての発表からです




1,慢性疾患介入時における心へのアプローチ心理的障害受容にかんして;(獨協医科大学、リハビリテーション科、古市照人)

人は生きて行く上で不測のストレスに多く遭遇します。これらのストレス、障害を乗り越えて行く時、健康な人はいくつかの心理的反応 (防御規制)の段階をたどります。まず、
1)衝撃と不信に対する緩衝反応から問題を“否認(隔離)”しようと無意味な対応を繰り返す。
2)その対応ができなくなると“怒り(憤り)”を周囲の人たちや自分自身などあらゆる方向へむやみ向けるようになる。 3)次に、“取引”に達し、
4)ついで、“抑鬱”の段階となり、
5)最終的に、あるがままの自分を容認する“受容”に至る。
これらの段階を乗り越えるためには、常に“希望”を持ち続けることが必要とされていますし、人は社会的存在ですので適切な周囲からの 心理的対応が不可欠です。取引の段階での罪責感の自覚から深層での自己分析がなされ真の課題を理解し始める時期、“抑鬱”の段階が 医療関係者が見逃してはならない介入ポイントと言われている。



2,がん性疼痛と心理状態;(東京都立駒込病院、赤穂理恵)

がん性疼痛は身体的症状でありながら、患者さんの心理状態と密接に関係し、心理状態に大きな影響をもたらし、 疼痛の程度が心理状態により修飾されたることは事実である。1)がん患者さんに高頻度に合併する精神障害としては、 適応障害、うつ病、せん妄の3つがあげられる。2)“死”に関連して生ずる恐怖や人生の意義にまつわるスピリチュア ルな苦悩の存在が指摘される。 がん性疼痛は、“否認”“退行”“置き換え”などの心理的防衛機制の表出症状の一つ として訴えられている可能性がある。 がん患者さんに合併する精神障害を早期に発見し適切に介入することにより癌性 疼痛の苦痛が軽減する可能性がある。




筆者一言
痛みは身体的症状ではありますが、人間が痛みを感じ、痛みとして表現するものには感覚として感じた痛み以外に必ず苦痛という、 心理的、精神的な面を伴っています。特に、日常感じられる痛みの中の慢性疼痛には、その影響が大きい。今回は、痛みと心の問 題について、心理の立場よりどのようにとらえるかについて取り上げてみました。心と痛みについては、浜松医大の永田先生が“ 心と痛みの研究会”を立ち上げ、活躍されています。是非、参加してみて下さい。




一口メモ

警察を襲う、中学生が偽札使う、隣の住人を殺害、強盗が車に立てこもる・・・物騒です。 関係ない人が被害にあう事件が多い気がします。郊外・都心関係ありません。皆さん気をつけて下さい。

全く関係ありませんが、月曜にやっている木村拓哉さんが総理大臣になるドラマ。この前見ました。あんな総理がいたらなって 思います。国民の目線で、分かりやすい言葉で・・・あれが大事だと思います。



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