今月の話題〜5月〜



今月から私のペインクリニックで行っている具体的な疾患、 症状に対する考え方、治療方法について触れてみたいと思います。



<肩こり>

  1)肩こりとは、症状の名称と考えています。従って、自覚的に肩こりがあるといわれればそれが肩こりです。 触れてみて硬く触れると、自覚的には何ら症状が無くとも肩がこっているという人もいますが、それは誤りであり、 触れて柔らかくとも、本人が肩がこっていると言えば、それは肩こりであると考えています。

  2)診断;まず、自覚的に肩こり感があることで、多くの場合にはこっているところには圧痛があり、しこり、色の変化、 触れたことに違和感、硬く触れる、ある方向に響きがある、凹んだ感じのところなどがみられます。

  3)原因;@)肩こりを感ずる部位は、疲労の蓄積するところです、A)第五、六頸椎などに椎間板、椎体の変形、変性、ずれ、 骨棘が診られる場合に肩こりが多い、B)虫歯、扁桃炎、眼性疲労、呼吸器疾患、上腹部の消化器疾患、縦隔の疾患など肩と何らかの 関連のある部位の疾患が原因となる、C)気を揉む、心配事がある、など心因性のもの、D)加齢による、など原因は多彩です。 

  4)予防;@)偏った筋の使用、疲労の蓄積を来さないようにする、A)偏らない運動、B)よい姿勢、C)心の安寧、D)バラン スのとれた栄養状態。適度な運動が大切です。

  5)治療;対症的に、@)トリガーポイント注射(1%リドカイン5ml+オルガドロン2mg、1%リドカイン2ml+ノイロトロピン3 号3ml)A)針治療(昭和鍼管を用いた良導絡、低周波置鍼療法、皮内鍼、置鍼)、C)理学療法(低周波、温熱、マッサージ、指圧、 牽引療法など)、E)薬剤(ロキソニン3錠+ミオナール3錠+マーズレンS、分三で一日三回投与)、F)漢方(葛根湯、当帰芍薬散 、加味逍遥散、芍薬甘草湯、黄連解毒湯、など証に合わせて投与)、これらに加えて原因疾患に対しても加療する。原因療法としては 、肩に疲労が蓄積しないようにすることで、生活指導、運動が大切です。
この中では、リドカイン(1%リドカイン5ml)にオルガドロンを少量(2mg)混じたものを0.45x13mmか0.50x25mmの細い針で、 トリガーポガーポイント注射を、肩井、天柱中心に行うのが効果がよい。針は天柱、肩井、膏肓、阿是穴の即刺、即抜で注射と同等 以上のよい効果がある。オルガドロンは、緑内障、糖尿病、感染に注意して使用する必要があり、健康保険で認められないこともあり ます。針治療の場合は、5番、1寸6分のステンレス針を主に使用しています。

  6)注意点;肩こりでは、予防が第一で、それには運動で、肩に疲労が溜まらないようにすることです。治療上では、合併症に 留意が必要です、特に、肩井(つぼ)では、直下に肺尖が位置していますので、気胸に注意すること。天柱(つぼ)では、針、注射 でめまい、ふらつきを起こすことがあるので、術後5〜10分間臥位を取らせるとよい。

  7)肩こりには頭痛を伴うことが多くあります。緊張型頭痛ですが、この場合には、頷厭、阿是穴中心のトリガーポイント注射、 針ともに効果があります。




筆者一言
しばらく、日常よく遭遇する症状、疾患について、私のペインクリニックでの取り組みについて触れてみます。 皆さんからの“私は、こう考える、こうやっている”などのご意見を頂ければ幸いです。




一口メモ

肩こり、かなり身近です(^−^; 眼性疲労だろうなと最近思います。姿勢もよくしたいと思います!
さて、今月こどもの日に遊園地で死亡事故が起き、全国の遊園地でコースター点検が行われましたね。 安全第一での絶叫マシーンなのに、こういう事故は毎年何処かしらで聞きます。叩いてだけの点検で大丈夫なんでしょうか。

それから、ディズニーランドで知られるオリエンタルランドが2010年に室内施設を作るニュースを見ました。 東京以外の大都市にと言うことですが、仙台とかだと嬉しいですね(≧▽≦)
せっかくの楽しい遊園地なので、是非安全に遊べるよう心がけていただきたいです。



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