今月の話題〜8月〜



2006.7.13.〜7.15.日本ペインクリニック学会より今月の話題を選んでみました。


 慢性痛の発生維持機構(リフレッシャーコース講演);(関西医科大学生化学、伊藤誠二)慢性痛の発生維 持機構は海馬で見られる長期増強のような可塑性変化だけでなく、血管内皮でみられる血管のトーヌスの調節や 肝臓の糖代謝と本質的に同じように発生、調節されるといえる。さまざまな生体因子が慢性痛の発生維持に複雑 に関与していると考えられるが、発表は、脊髄でのプロスタグランジンによるグルタミン酸NMDA受容体の中 枢感作に焦点を当ててなされた。



 星状神経節ブロックについて、その作用機序と適応という未解決な問題を取り上げたシンポジウム。(座長は津田先生)

(1)、 星状神経節ブロックの過去、現在、未来;(名古屋市立大学、津田喬子)効果機序として、a,頸部交感神経節前、 節後繊維遮断,b、心臓交感神経遮断、c、気管支拡張、d、末梢化学受容器抑制、e、免疫、内分泌系への効果、f、脳血流増加 、g、抗炎症作用、h、障害神経回復促進などが示唆されて来た。

(2)、 実験的星状神経節ブロックの末梢血流変化に及ぼす影響:イヌを用いた実験結果と臨床報告の比較;(独協医科大学、奥田泰久 )実験の結果報告。従来いわれて来た交感神経ブロックによる血管拡張を主とするということの確認の意味が強かった。ブロックの反対側 に対する効果については、はっきり効果ありとはいえないようであった。

(3) 大学病院における星状神経節ブロック−現状と展望―;(順天堂大学、井関雅子)我々は、年間約18000回の神経ブロックを 行い、そのうち星状神経ブロックは約7000回である。適応として、頭頸部・上肢の帯状疱疹痛、頚椎疾患、胸郭出口症候群、外傷や抜 歯後の症候性三叉神経痛、三叉神経炎の痛み、頭痛症の一部、CRPS、乳癌術後上肢痛、上肢の循環障害、顔面神経麻痺、突発性難聴等 に用いている。国内教育機関における星状神経節ブロックの現状と将来についてのアンケート調査の結果についても報告した。結論として 、星状神経節ブロックは、合併症、個々の患者で効果に差があることから、それぞれの患者で適応を考えるべきではないかということであ った。

(4) 開業ペインクリニックにおける星状神経節ブロック;(仙台ペインクリニック、伊達久)ペインクリニックにおいて星状神経節 ブロックは重要なブロックであるが、合併症の問題に配慮し、ブロックの効果を十分に達することが大切である。
*若杉先生が、特別発言をされていましたが、シンポジストの先生方と焦点が合わないようでした。



 一般演題より三叉神経痛についての演題から二つ選んでみました。

(1)、 当院における真性三叉神経痛症例の検討;(平野いたみのクリニック、平野勝介)経験した43例で、男性18例、女性 25例。治療では、末梢性アルコールブロックが28例(68.1%)、薬物療法9例(20.9%)、γナイフやM.V.D.の使用が3例であった。

(2) 三叉神経領域の帯状疱疹に対するステロイド加局麻ガッセル神経節ブロックの効果の比較検討;(鳥取赤十字病院、延原弘明、 足立泰)ステロイドの使用は有効である。



筆者一言 ペインクリニック学会も広範な領域からの参加があり、昔の神経ブロック学会の様相が変わり、総合的な痛みの問題を取り扱う学会と なってきています。痛みの基礎的講演から臨床まで幅広い参加がありました。鎮痛剤、鎮痛剤補助剤、神経ブロック、神経刺激療法( 末梢神経、脊髄、中枢など)、手術療法、高周波凝固療法、東洋医学、精神,心理療法などですが、これらの方法が利用可能な疾患、病 態もペインクリニックで扱われています。血行障害や痙攣などの痛み以外の病態もペインクリニックで行う療法の適応疾患とされて来て います。 




一口メモ

今年はプール事故多発ですね。流れるプールの排水溝にプールの柵など・・・。せっかく楽しい夏休みのプールなのに悲しいです。 300近いプールで安全確保の為休園?みたいですけど、この時期じゃなくて、もっと冬からとか点検して置けないもんなんでしょうか。

そして、夏!甲子園です。福島代表光南は敗退してしまいましたが、仙台育英が頑張ってます!応援しましょう(^▽^) あと、私個人の好みな話になりますが、「オシムジャパン」始動と言うことでサッカー日本代表にも注目です!!

なんだか続々と台風が訪れてますが、海に行く際など気をつけて夏をたのしみましょう♪



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