今月の話題〜8月〜



 今月の話題は、今年の5月16日、17日、18日の3日間松山で行われた全日本鍼灸学会より選んでみました。鍼灸領域でも話題は様々で豊富ですが、 今回、まず「灸」についてに話についてみてみます。お灸は日本、韓国、中国で大分違った使い方がされています。



1. お灸のチカラ:(筑波技術大学、形井秀一)

6世紀に日本に渡来した鍼灸は、室町時代には日本化し始め、えど時代に医療のひとつとして重要な役割を担った。お灸は治療法として発達する一方、 日常的な健康維持やっ健康増進の方法として発達してきた。現在、針治療に比してお灸は減少してきているが、一般の方の中に「温灸」としてブーム の兆しもある。


2. 治療文化としてのおきゅう:愛媛県立中央病院漢方内科、大塚素子)

愛媛県にはおきゅうが治療文化として残っている。愛媛県の産業が身体負荷の多い生活で、島国で自分自身の健康維持を行う必要とされていたためで しょうか?また、もぐさの工場が愛媛県にあったこと、四国八十八箇所めぐりでおきゅうの接待する文化があったことが関係していた。おきゅうは患 者自身や家族が行えることで、すえる側とすえられる側が精神的、肉体的に良好な関係を築くことのできる治療文化である。


3. お灸の魅力:(筑波技術大学、形井秀一)

中国「陰陽十一脈経」に記載がありお灸は紀元3世紀には行われていた。お灸は熱刺激、温刺激を用いて、人間の最も原始的な感覚に働きかけ、心身の 疲労感を取り除き、「癒し」感覚を与える方法である。お灸はセルフ灸という形で、「現代の養生灸」として、一般に普及されてきている。


4. お灸の魅力〜社会はお灸に何を求めいるか〜:((株)アン・オー、田中花木)

お灸について、「私のような女性たちが、ヨガや半身浴やストレッチやスムージーと同様にライフスタイルに取り入れて楽しんでできるもの」と認識する ようになってきた。はっきりとした病気でもないなんとなく疲れや不調、老化を感じ始めたところで、自分と同じような女性と一緒にお灸を楽しむ、女性 が気軽に、安心して、リラックスして体験できる灸教室開催に走りました。お灸を体験した女性の評判、評価はよく、私はお灸は単なるネタには終わらい 深さ、包容力を持っていると感じています。


5. お灸の魅力〜社会なお灸に何を求めているか」:(せんねん灸発売元、岸本和歌子)

1973年に台座の付いたお灸「せんえん灸」を発売以来、「火を使わないお灸 太陽・世界」、「はじめてのお灸moxa」、「煙の出ない灸」など時代のニーズ に合わせたお灸を製造・発売してきた。2009年「せんねん灸銀座」をオープンし広く、お化粧品感覚でお灸を選び、セルフケアを始める方が多くなってきて いる。時代の流れが「セルフケア」セルフケメディケーション」に向かう中、日本の文化・歴史の中で根強くあった「お灸による養生」はお灸によるセルケ ア」という形で浸透して行く可能性がある。



筆者一言

 お灸については、学術的な検討、研究、報告が針についてより少ないが、鍼灸という言葉のとおり、お灸も針に付随した形で、考えられてきた。
灸については、選んだツボにお灸を行うもので、ツボの選択は針と基本的には同じです。使うもぐさは日本、韓国、中国では異なっていますし、お灸の方法 も異なります。日本では、精製度の高いもぐさを使用し、お灸も直接灸が多い。中国、韓国は精製度の低い灸を温灸、棒灸等の間接灸が主となる。今回の報 告から考えますと、お灸は針と異なり「癒し」の効果を目的とすること多いようです。日本におけるお灸の現状が示されておるとおもいます。





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