今回は今年の5月10日、11日と東京で行われた日本プライマリーケア学会で家庭医、総合医についての研修について研修がどのように考えられているのか研 修施設での研修内容についてみてみました。今後の開業医がどのようになるのか日本の医療制度の大変革となると思いますので、見てみました。研修病院の研修 内容がどんなものなのかをみれば、おおよその内容が見えると思います。 1. 阪南市民病院 救急・総合診療科・後期研修プログラム 対象;卒後3年以降 期間;3年のコース 研修プログラム;内科系中心の救急・総合診療・小児科・外科・整形外科の対応 研修内容;救急外来・総合診療外来・小児科外来・上下消化器内視鏡・気管支鏡・心臓・腹部・体表エコー消化器外科・整形外科手術介助・緩和ケア・在宅医療・当直 研修会、コンファランス、学会、症例検討会 *筆者一言;病院総合医と家庭医の養成と考えているようですが、家庭医では耳鼻科、眼科、産婦人科皮膚科などもっと幅広い研修が必要と思います。私も開業医ですが、 皮膚科、眼科、耳鼻科の領域も見なければなりませんし、時にお産にも立ち会うことがあります。 2.東京医科大学病院後期臨床研修プログラム家庭医専門コース プライマリーケアの研修の先には、診療所等の家庭医、中小病院の総合内科医、離島・国際医療協力など様々である。8つのプログラムがある。 1) 家庭医研修 2)家庭医委養成 3)離島・遠隔地担当医養成 4)総合診療研修 5)総合内科医養成 6)国際医療協力人材支援 7)総合感染症診療研修 8)内科臓器別専門医養成 *筆者一言;現在はまだ、家庭医、総合診療医の研修医について、あるべき姿、システムが未定のようです。8つのプログラムで研修を有効に、有能な若手の医師が十分 な研修が受けられるのか不安があります。これからなのでしょうか? 3.地域医療振興協会 家庭医療後期研修プログラム「地域医療のススメ 研修施設は、離島診療所、三環僻地の診療所、小病院など多彩である。 ローテートパターン(Ver.2 4年間) ・研修指定病院又は地域病院 12月・内科(6か月必須)・救急(3か月必須)・小児科(3か月必須) ・僻地診療所・地域病院(総合診療)6〜12か月 ・選択 整形外科外来、皮膚科外来、眼科外来、耳鼻科外来、緩和ケア、放射線科 オレゴン健康科学大学家庭医療学、国内留学など。 *筆者一言;内容はよさそうですが、詳細が問題にように思います。以前あったインターン制のように制度はあるが、研修は見学のみで実際の診療の役にはあまり役に立た ない制度のようにならぬようにしたものです。 筆者一言 病院を考慮した総合診療医と内科系開業医を考えた家庭医の研修が中心のようですが、日本の医療制度を考えてみて、開業医にも、内科系、外科系、眼科、耳 鼻咽喉科、整形外科、産婦人科、皮膚科、脳神経外科、神経精神科など全国的に専門医開業がねついていますので、これをアメリカやイギリスのように家庭医制度に変える には無理があり、日本は日本独自の制度を考え、作って行く必要があると思いますが如何でしょうか?
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