今月の話題〜3月〜



 今月の話題は今年の1月12日に東京で行われた第40回メディコピアシンポジウム“医療におけるAIの役割と未来” より選んでみました。富士レビオ(株)が主催しているシンポジウムです。


1. 診療情報のビッグデータ化と活用:(自治医科大学、永井良三)

医学における要素研究の最終評価は、患者が受けるメリットとデメリットのバランスである。このため世界的に臨床現場のデータをシステム化し、 研究や教育に活用する研究を推進する重要性が高まって来た。我が国では情報化時代に後れを取ったが、演者は、医療データに関する研究で大規模 臨床試験、診療情報のデータベース化、症例報告を用いた診断支援AIシステム、大学病院の異なる電子カルテ情報と異なる心臓カテーテルレポート を標準化して収集するシステム(CIDAS)の開発を行っている。


2. 消化器内視鏡検査におけるAIの活用:(医療法人ただともひろ胃腸科肛門科、多田智裕)

人工知能(AI)が人間の画像診断能力を上回ったことにより、医療の分野では画像診断支援でAIの実用化に向けた動きが進んでいる。2018年に癌研有 明病院の平沢らが、AIが6mm以上の胃がんの拾い上げを98%で可能と発表した。「内視鏡時のがんの見落としの減少」「医師の画像読影負担減少」 が可能である。今後は「医師の書類作成の減少」「内視鏡検査時の負担減少」「内視鏡治療方針決定支援」などの応用が期待される。AIは医師にとっ て有用なアシスタントである。AIは診断支援ツールであり、医師が確定診断を下すということに変わりはない。AIは計算は速く、記憶は大きいが、目 的を考えたり、感情の表現は出来ない。


3. 病理診断:(東京大学次世代病理情報連携学、佐々木毅)

日本では病理医は約2500人で慢性的に不足している。実用段階にほぼ達しているAIプログラムもあるが、実際に診療の現場で活用する医療機器薬事承 認を受けたASIプログラムは無い。全国規模で、デジタルン画像を用いた病理診断支援AIプログラムの開発を行っている。


4. 臨床検査におけるイノベーションとAI:(九州大学医学研究科臨床検査医学分野、康東天)

高感度で高速な自動測定系は発展し、現在、あまりに自動化高感度かして、検体検査のみならず他の検査分野においてもますますブラックボックス化 している。臨床検査における自動AI診断遅々としているように思われる。それは臨床検査データがあまりに多岐にわたる生体反応を反応しており、さ らに生体反応そのものがまだ十分に解明されていないからであろう。


5. 人工知能で細胞を発見!〜生物学・医学にお新展開〜:(東京大学理学系研究科、合田圭介)

生物は多種多様で、たとえ同一のゲノムを持っていても細胞間に構造の相違が現れることが分かってきている。AI細胞選抜法は多種多様な細胞集団の 一つ一つを網羅的に蛍光映像、高速鑑別し、解析し、所望の細胞を発見・選抜する基盤技術である、一例として、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすアテ ローム血栓症の原因となる血液中の血小板凝集塊を血液から高精度・リアルタイムに鑑別、分取、濃縮することを可能とした。手作業では一日かかる ところを一分間で可能にした。


6. ゲノム医療におけるAIの活用:(東京大学先端医療研究センター、東条有伸)

画像診断AIの進歩は驚異的であり、ゲノムの解読結果を病気の診断や治療に反映させる”ゲノム医療“に特化したAIも既に実用段階にある。現時点で は、解析結果を臨床現場に向け分かりやすく翻訳する「訓練を積んだ専門医」が不可欠であり、この領域の人材育成が重要である。AIの結果を最終判 断するのは人である。


7. 手術支援ロボットの現状と将来:(東京大学工学系研究科医療福祉工学科、佐久間一郎)

ロボット技術は手術分野では現術に応用されており、特定の分野では、優れた臨床成績が上がるようになってきている。医師を支援するツールとして 利用されえ居り、人間の手では実現し得ないような微細な操作の実現に有用な技術である。




筆者一言:
 AIはいろいろな分野で、利用され、話題になり、我々の身近でも働いております。今回は医療分野でのAIについての話題が取り上げられました。 これからますます発展していく分野ですね。私の理解した範囲で紹介しました。



一口メモ

 イベントが中止になったり縮小されたり、物が品薄になったり、学校が休校になり共働き家庭が 悩まされたり、株式市場が荒れたり、コロナ関連ニュースばかりです。
政府は保護者休職の支援しますと言ってはいますが、総額を言われても実際の一人当たりの支援額が わからないのでは不透明ですし、他にもイベント中止等の支援もとなると、どこまで可能なのか。 首相の手腕が試されますね。 とりあえず風邪やインフルエンザの予防にもなるので、うがい手洗いを忘れずにしましょう。


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