今月の話題〜1月〜



 あけましておめでとうございます。今年はどんな年になるのでしょうか?  いい年にして行きたいとおもいます。今年最初の話題は、昨年9月に福島 で行われた日本東洋医学会東北支部総会より選んでみました。会津に漢方 学講座が出来て、福島の漢方診療も少し変わって来ています。


特別講演

T、向精神薬としての漢方薬を考える(小児、思春期を中心に):(陶生病院小児科、山口英明)小児に使用できる向精神薬は極めて少ない。 一方、漢方では三大古典の時代から、心身一如という身体症状と精神症状を同列に考える治療法がある。中国伝統医学では、精神心理学病態は 主に五臓(特に心、肝胆)における気・血・水の虚実から十種類程度の症候に分類され、中核になる心のあり方から三つのカテガゴリーに分 けられ、各々にそれぞれの生薬群・方剤が対応すると思われる。

・カテゴリー1(主に心気怯弱、心血虚、胆気不足):心配症、自信が無い、不安、悲哀感、ビクビクなど主に抑うつ的感情が持続する場合): (酸棗仁、遠志、竜眼肉、大棗、牡蠣など)(酸棗仁湯、甘麦大棗湯、加味逍遥散、桂枝加竜骨牡蠣湯など)
・カテゴリー2(主に肝気鬱結):抑うつ、不安、イライラ、気分が変動し易い場合:(柴胡、香附子、川?、薄荷、厚朴など)(四逆散、柴朴 湯、加味逍遥散、香蘇散など)
・カテゴリー3(主に心火亢進、肝火上炎、胆鬱痰熱):イライラ、落ち着きが無い、焦燥感など主に興奮的な症状が持続する場合:釣藤鈎、 黄連、山梔子、蝉退、竹茹など)(抑肝散、黄連解毒湯、大柴胡湯、竹茹温胆湯など)

 個人にこれらのカテゴリーが併存することもあり、方剤の加減も必要となる。

U、サイエンス漢方処方概論:(静仁会静内病院、井齊偉矢)傷寒論が編纂された1800年前は感染症が死因の70%をしめ、10才までの子供 の死亡率は50〜70%で、10才以上生き延びた人の平均寿命は30〜40才という時代で、医療は基本的に救急・急性期であり薬剤に求められる 性質は速効性であった。漢方薬の薬理学的特徴は、数十種類以上の多数の化合物の集合体であり、新薬に比し一つ一つの化合物は余りに少ないが、 超多成分が一成に体内に入ると一定の方向性を持った作用を示す。体内には、超多成分にしか反応しない系があり、その代表的なものが免疫系であ る。初期免疫を迅速に立ち上げ、過剰な炎症を抑制し、障害された組織を修復する。その他、微小循環、体温、細胞の水分、体温等の調節に関与し ていいる。このような働きをする漢方薬を、ピンポイント攻撃が特異な西洋薬と組み合わせることで治療学の質が向上する。



一般演題

1、 鍼灸と理学療法の併用が奏功したHoehn・Yahr重症度分類位5度のパーキンソン病の1例―学生実習における経験から:(福島県立医科大学会 津医療センター漢方医学講座、三保恵理、他)理学療法と鍼治療を併用し、全身の固縮が軽減し、下肢の固縮と拘縮も軽減して、歩行器を使用した歩 行も可となった。

2、 疎経活血湯にて、左上肢痛がすみやかに改善した例:(三浦医院、三浦民夫)64才男性で、?血によると考えられる左肘から手関節にかけて の痛みの患者に疎経活血湯を投与し効果があった。


*漢方は今回選んだ特別講演2にあったように超多成分が体内の中で、幅広い系に作用し効果を得られておると考えられ、超多成分の効果を示す状態、 方向を証として我々は把握し、診断して、漢方薬の方剤を選んで、投与しています。西洋薬、現代の薬と組み合わせてより良い効果を上げて少しでも患 者さんのお役に立てればと思います。今年の全日本鍼灸学会が郡山で行われます。鍼灸学会が、東北、特に郡山で行われることは、それほどに鍼灸が全 国的に普及して来たためと思もいますが、郡山、福島県内の関係各位の努力と苦労によるとこが大きいものと思います。盛会を祈っております。




一口メモ

 あけまして おめでとうございます。

年明けイベント箱根駅伝。創部97年目初頂点をとりました、青学。 初というのは意外でしたけど。
しかも大会最高記録となる10時間49分27秒で初総合優勝!!
2位の駒大に10分50秒差ぶっちぎり勝利ですね。
「伝説の営業マン」と呼ばれた原監督、次の目標設定は10区間100秒短縮。手の届く目標なのか分りませんが 連覇頑張ってください。



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