今月の話題〜8月〜



 今月は2013.6.7から6.9にかけて福岡で行われた全日本鍼灸学会より選ん でみました。日本の鍼灸領域では、鍼灸師、鍼灸に関与する医師に鍼灸関連領域の情報、 知識が必要とされ、世界の流れの中で、中国、韓国などの影響を受けながら日本鍼灸を 追求して、形作ることが必要とされて来ています。


1、現在の西洋医学の中で、鍼灸と関連が深いと考えられる領域の特別講演

1) 「がんの患者さんと共にあゆんできた日々」:(大会会頭、清水大一郎、清水クリンック)癌患者 の疼痛はWHOで9割方除痛が可能であったが痛み手助けとしての針治療、さらにがん患者の食欲不振、 全身倦怠などに対する体調管理に針治療を使用し有効であった。全ての患者に八邪(上都、下都)・八 風(第2・3趾間、第3・4趾間)を選穴し、曲池、足三里を追加した。針治療は在宅医療において患 者のために有効な方法である。

2) 「電子顕微鏡が捉えた皮膚の不思議な世界」(大分医学技術専門学校校長、島田達 生)鍼灸で最も大切で、未解決な問題、「経穴とは何か」という命題と関連が深いと思われる皮膚に ついて、皮膚は単なる人間の表面を覆っているのでなく、外界と人体内部の間での情報交換から、人 体の内部環境を守るための様々な働きについて述べた。表皮内に存在するランゲルハンス細胞はTリン パ球を活性化し、免疫力を高める。真皮に存在する自由神経終末、マイスネル触覚小体、ファーター ・パチニ触覚小体、メンケル細胞などへの刺激は脳幹を経て間脳や大脳皮質に通じる。興味あること は表皮下の蜜な網目の細網線維板が体全体に広がり、消化管、気管、尿路と繋がっており、経絡との 関連で興味あるところである。

3) 「脳卒中リハビリテーションの革新を目指す促通反復療法(川平法)」(川平和美、鹿児島大学大学 院 リハビリテーション医学分野)従来のリハビリの神経筋促通法と促通反復療法の相違について講演さ れました。損傷を免れた神経細胞が損傷された神経細胞の役割を代行する可塑性の存在が明らかにされ「 脳の可塑性を生かした」新たなリハビリテーションの開発と検証が急がれる。脳の可塑性を生かした川平 法は、神経路再建・強化を達成し大きな麻痺の改善効果を得ている。

4) 「ストレスや睡眠とからだやこころの疲労」(久留米大神経精神医学、内村直尚)、睡眠の役割、体や 心の働きに大切であること話されました。人は睡眠中のみステレスから解放される時間である。日本人の平 均睡眠時間は7時間といわれるが、6時間を切ると脳が疲労し心身症が増加する。逆に睡眠時間が9時間を 超すと脳の質が低下する。睡眠の質も大切で午前3時前に深いレムが大切である。日本では勤務体制も30 %が3交代制で、十分な、よい睡眠がとれない状況があり、日本では3歳から睡眠不足といわれる。


2、実技セッション

1)  太極療法の基礎と実技:(山崎浩一郎、山崎鍼灸院)大正から昭和にかけて活躍した澤田健による、別 名「澤田流太極療法」である。要点は肝、脾、三焦の調整にある。

2)  超旋刺ー私の臨床:(日本伝統鍼灸学会、首藤傳明)患者をよく視る、声を聴く、腹をさする、訴えを 聞く、脈を診る、経脈をさするなどで証を決める。針は12号、一寸2分、要穴などを決める。刺激は刺鍼 を200〜300回/分廻旋する。

3)  「国際標準化と日本鍼灸―国内規格とISOー」全日本鍼灸学会―国内規格とISO−」:(全日本鍼灸学 会JLOM関連委員会、東郷俊宏)2010年に開催されたISO/TCの会議で中国から提案された滅菌済単回使用 針の規格案が国際規格案まで進渉している。一方、針電極治療器、灸機器、各種診断機器など多くの医療機 器の原案が提出されており、決定されればWTO加盟国には強制力を持ち、国内の規格に影響し、国内の製造 者に多大の影響を持つことになる。


筆者一言:鍼灸領域の専門家である鍼灸師、鍼灸に関与している医師に鍼灸以外の領域の情報、知識、経験が必 要とされて来ておるということであり、世界の中で日本のみ日本鍼灸はこうだとのほほんと過ごして行くことは 出来ない時代になって来ておると感じられます。鍼灸領域でも鍼灸師に国家試験制度を導入しておる以上、国と して鍼灸、日本鍼灸を纏めて、世界に発信していく必要があると思います。




一口メモ

来ました!!ご当地ナンバー
国土交通省からご当地ナンバー(第2弾)の導入地域を決定したと発表!!
↓↓↓

導入決定地域
盛岡 平泉 郡山 前橋 川口 越谷 杉並 世田谷 春日井 奄美

郡山ナンバーですよ。驚きました。 導入時期は2014年度中を予定とのことです。
いつも見ると良いなって思っていた「富士山」ナンバーはご当地ナンバー(第1弾)だったんですね。知りませんでした。



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