今月の話題〜12月〜



 今月の話題は、今年の11月11日に高崎で行われた全日本鍼灸学会関東支部学術集会より選んでみました。 鍼灸師中心の学会ですがどのような事が話題になっているか興味のあるところです。



1、21世紀の3代疾患「糖尿病」の鍼灸治療―貴方は見逃していませんか、糖尿病は治せます; (東京衛生学園臨床教育専攻科講師、小川卓良)糖尿病の治療は血糖降下剤でなされ、鍼灸師の出番はな いように思われているが、このような薬剤で糖尿病は治るわけでなく、すい臓を疲弊させることもある。 鍼灸治療で取り扱う手足の痛み、筋骨格系の症状を呈する患者には、糖尿病等に疾患も含まれる。糖尿病 、耐糖能異常では、血糖値もあるが食後血糖が問題で、現在は食後高血糖が見逃されておることが多い。 鍼灸師は患者と直接会話し、接して治療するので、患者の生活、食生活を話題とし変革、改善することに 役立つと思われる。


2、癌検診の有効性について;(新潟大学名誉教授、岡田正彦)癌に関る統計で、がん検診は有効 とするものが多いが、よく見るとがん検診有効であるというものはない。癌が増加しておるというのは高齢 者が増加しているためである。癌になる確率は約5%で、遺伝によるものは約5%、大部分は生活習慣病で、 塩分の関与が多い。死亡原因は癌が1/3、血管障害が1/3、その他が1/3である。寿命をまっとうさせる のが医療、健診は元気で長生きでいることである。


3、東京有明医療大学付属鍼灸センターの実態報告;(東京有明医療大学保健医療学部鍼灸学科、水出  靖 他)センターは大学内にあり、月〜金の10:00〜17:00で、スタッフは11名である。患者の年齢 は30才〜50才がもっとも多く、徒歩で来院可能な地域から方が多かった。85%が痛みやこりなどの運動器 症状である。
 来院の契機は、口コミが40%、看板を見た人も多かった。治療費は一般3000円、江東区の人2000円、 学生が1000円で行っている。



筆者一言
 鍼灸と医療について、日常の取り組みがみられます。現代医学による医療を否定、除外するしることなく 医療の一環としての鍼灸がどうして行くかについての検討と特別講演が見られました。鍼灸が有効であること は日本では周知のことと思いますので、患者さんにとって良い方向に行っておると思いますし、そうあって 欲しいと思います。




一口メモ

平成21年民主党が旗印として掲げたマニフェスト。あれから3年、民主党のマニフェストが名実ともに破綻。

意見交換会で「マニフェストにあることはいつまでにやるのか。本当に実現してくれますか?」という問いかけに 「前回のマニフェストは見積もりに甘さがあった。今回は実現可能なものを示した」と釈明したようですね。 民主党のマニフェストに対する信頼は根底から完全に崩れましたね。

選挙どうなるか楽しみです。



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