今月の話題~6月~



 2012.4.7.“糖尿病治療におけるビルグリプチンの位置づけ”の講演会より 最新の話題について選んでみました。



1,血管障害へのエクアの新しい可能性:(久留米大学糖尿病性血管合併症病態、山岸昌一) 高血糖による障害には高血糖の記憶が重要である。12.5年に渡って追求したEDIC* DCCT研究がある。強化療法で血糖を厳しくコントロールした群とコントロールを通常通 りに行なった群の比較で、小血管の合併症(腎症、網膜症)では差があり強化療法群で良い 効果がえられたが、大血管障害(心臓、脳血管障害)では差がなかった。しかし、その後11 年間に渡って両群ともに同じ強化療法を行なった場合の両群の差について検討した。その研究 では大血管障害にも差が出て来ており、始めの12.5年の強化療法を行なった群で、強化療 法を行なった時の血糖の記憶が影響して、その後の11年間の検討でよい効果が出てきている。 これは、始めの通常治療群と強化療法群の12年間の血糖の記憶が結果に影響したものと思われ る。これにはAGEsが関わっておるのではないかと考えられ、AGEsはゆっくりとしか代 謝されず、血管に蓄積してくる。グリコアルブミン、HBA1cはAGEsの前駆物質で、そ の10%がAGEsとなり血管に蓄積する。AGEsは体内で作られるものと食事として外か ら入って来るものがある。AGEsのレセプターがRAGEであり、AGEs*RAGE系は 癌や骨粗鬆症にも関係があるという。インクレチン関連薬剤がAGEs*RAGE系に関係し ておると考えられている。DPP*4阻害剤に関連した研究はこれからで、癌や骨粗鬆症など 幅広く発展して行く可能性がある。


2,CGM(持続血糖モニター)からみたDPP*4阻害剤の可能性:(東京慈恵会医科大学糖 尿病・代謝・内分泌、西村理明)CGMは日本でも2010年に保健でも認められた。血糖が食 後血糖を含めんその変動の巾が小さいほど合併症が少ない。HBA1cは低くても、食後の血糖 値が高いと血管障害発生がみられので、24時間に渡る血糖値の変化を知ることが、糖尿病の管 理には大切である。


筆者一言
糖尿病の原因の追求、治療法の開発に有用な研究がなされて新しいことが解明されてきおります。 今回取り上げたDPP*4阻害剤についても、新しい薬剤として臨床に広く使用されて来ておりま すが、糖尿病に対する効果に加えて、AGEsに関する効果についても少しずつ注目され、研究が なされて行くようです。面白いですね。一つの鍵から次々と新しいことが解明され、老化や癌につ いてもこのDDP*4阻害剤が難問を解きほぐして、予防、治療に役立つことが出来ればいいですね。


*AGEs(advanced glycation end products)終末糖化合物はブトウ糖がタンパク質のアミ ノ酸と非酵素的な反応して生成される物質で、AGEsはRAGE(AGEsのレセプター)と結合し酸化 ストレスを亢進させる。老化現象、認知症、癌、動脈硬化などに関与すると考えられている。




一口メモ

先月、金環日食見ましたか?
ばっちり見れました。太陽のほうが大きく枠がキラッと出ていて綺麗でした。 専用メガネを購入する人も大勢見かけました(^*^)

そして今月は部分月食と金星日面通過。
金星日面通過見れていませんが、写真を見ました。太陽って大きいんですね。 次見れるのは105年後・・・。実際に見れなくて残念です。
天文ショー祭りでしたね。いい時期に遭遇できて幸いです♪



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