今月の話題〜3月〜

今月は2月21日から22日にかけて京都で行われた
日本慢性疼痛学会から話題を選んで見ました。

今回の会長が関西医科大学心療内科の中井教授だったせいかも知れませんが痛みの心理、精神、社会的な面 からの論文が多く見られました。慢性に経過する痛みは頭痛、腰痛、手足の痛み、腹痛、肩、頚部の痛み、 胸痛から痛みに準じたシビレ、不快感等多々あり、その苦痛に悩まされておる方も多いと思います。慢性の 疼痛、痛みは心理、精神、社会的な苦痛だけでなく、その人を苦しめ、人格からその人の生活の質までも低 下させます。長く続く痛み、繰り返す痛みには、心理、精神、社会的な問題が痛みの原因になることもあり、 治療の重要な対象になります。


1.痛みとユーモア(柏木、大阪大学);苦痛の代表のように言われているガン末期の患者さんを扱う施設 での経験から、面白さ、楽しさに気付く事の出来る能力(気付きとしてのユーモア)と笑ったり、面白みを 見つけ出すなど、笑いやおかしさをストレスを乗り越える方法として利用する能力(コーピングとしてのユ ーモア)があれば、痛みの軽減に役立つことが実証されつつある。言葉の一つ、一つが苦しみに対して苦し みを和らげ、安寧を得ることができたり、ある時は憎悪させたりと影響の重大さについてふれていた。

2.Total pain としての慢性腰痛(菊地、福島県立医大整形外科教授);腰痛について、最近、従来の脊椎 の障害という捉え方から"生物、心理、社会的疼痛症候群"として捉えるという方向に変わって来ている。腰痛 の診断、治療に際し大切なことは、病態把握を"病気"から"病人"へ、心理、社会的関与因子の評価、患者さん が治療方針の決定や治療に参加する積極的治療、"care"の視点で対応することが求められる。治療の考え方と して、従来と異なるところは"安静"の排除と患者さんと医療提供者との信頼関係の確立、そして、心理社会的 背景の評価、多面的、集学的アプローチによる対応である。腰痛の治療に安静を要することもあるが、安静よ りも適度に体を動かすこと、運動することが腰痛の治療に有効で、その予後も良いという。但し、特異的腰痛 や疾患、外傷による腰痛は区別して対応することが必要である。

3.実存分析による慢性疼痛の治療評価(永田、浜松医科大学);患者さんの有している内なる精神の自由性 と自分の責任性に自ら目覚めさせ、苦痛や運命、宿命に自らが対して行く自由もあることに気づかせ、そこから 患者自身が自分の独自の意味を見出さようとする治療法である。この実存分析を慢性疼痛の治療に使用したときの、 生体の反応を、人間がストレスに接して示す"17−KS―S"、17−OHCSを測定することにより、実存分析 の効果、生体の反応について有用性を報告している。彼は、人間は自分の生きる意味、生がいが病気に対したとき に其の予後に大きい影響を及ぼすと話している。



一口メモ

花粉症の方は辛い時期ですねぇ。マスクしてる人たくさん見るようになりました。
でも なにやら良いものが開発中らしいですね。スギ花粉症の原因となるたんぱく
質の遺伝子をお米に組み込んだそうです。花粉症治療に使われる注射と一緒で、
原因物質をお米から摂ることで、免疫の働きを抑えるという話らしいです(^^)
お米食べて予防できたら すごく良いですよね〜!いつ実用化されるのかなァ・・