今月の話題〜10月〜



月の話題は、漢方についてです。その診断、治療が医師に より様々ですので、今年(2011)の日本東洋医学会で発 表された一般演題についてどのような施設からどの程 度の発表がなされ、その発表がどのような診断、治療を基準 としているか検討してみたものを話題としました。         



 発表演題は下記のような施設より発表されていました。東洋医学の専門講座よりが14%で、 大学医学部の東洋医学外来からが34%、専門外来はないが東洋医学による診療もしておる大学 医学部よりが19%と教育施設から合計67%の演題が出ており、東洋医学による診療が広く拡 大しておる様子が見られます。一般病院の東洋医学外来からの発表が15%、診療所からも12 %の演題が出ています。


62回日本東洋医学会(2011)一般演題、施設別発表論文件数
                            ( %)
東洋医学、漢方専門講座(医学部)(北里、富山医科薬科)39(14)
大学医学部(東洋医学、漢方外来)           94(34)
医学部病院                      52(19)
一般病院(漢方、東洋医学外来)            42(15)
診療所                        34(12)
薬局                          2(0.7%)
鍼灸施設                       12(4.4%)
鍼灸大学                        1(0.4%)
歯科                          1(0.4%)
計                           277 


 東洋医学は、自然科学思想に基づく近代医学とは異なり、 古代中国で形成された自然哲学思想に基づく医学ですので、 考え方の基本が様々です。従って、それぞれの施設で病気の診断、 治療の方法が相当に異なります。日本漢方は、古方、後世方、折衷 派と分かれています。そこで、東洋医学会に研究を発表するような 熱心に東洋医学による診療をされている施設について、私の独断で すが、どのような考え方により診療、研究を行なっておるか、発表 された演題より分けてみました。

 第62回日本東洋医学会一般演題の診断、治療について  
                                ( %) 
日本漢方(主に古方)                 30(13)
中医学                        22(10)
古典の条文による(傷寒論、金匱要略など)       77(33)
生薬の組合せ(古典の生薬薬効より)           1(0.5)
口訣による                       8(3.5)
臨床エビデンス                    17( 7)
西洋医学病名                     66(29)
西洋医学薬理より                    6(2.6)
その他                         3(1.3)
計                          230



 日本漢方、いわゆる日本の漢方の一つと考えられる古典の条文によるもの、口訣によるもの、 生薬の薬効の組合せによるものを合わせると最も多く48%であった。中医学を基本としてお るところが10%であった。中医学は、形式が複雑で、中医学の基本が病理弁証を行ないその 結果に合う生薬で方財を形成するものなので、日本のようにエキス剤による方財が普及してお るところでは中医学を行なうのは難しいためと思われます。日本漢方の考え方が最も多かった のですが、西洋医学の病名治療が29%と三分の一を占めておりました。多くのの施設で病名 治療が行なわれており、その結果を見てみますと西洋医学病名による治療も良い効果を挙げて います。



筆者一言
一言に東洋医学といっても実際に行なわれておる状態は様々であることが示されました。 それぞれに理由があり、効果を挙げておることを考えるとどのようにして、日本漢方とい う医療を纏めていくのか難しいところです。韓国、中国はそれぞれに自分の国の東洋医学 を一本化して来ており、世界に東洋医学として訴え、広めています。 




一口メモ

米アップルの前最高経営責任者スティーブ ・ジョブズ会長が死去しました。あのiphoneや タブレット端末iPadを世に送り出した「カリスマ経営者」を失い、アップルの快進撃にも黄信号。 新 機種「アイフォーン4S 」のお披露目を行ったのを見届けるかのようなタイミングでしたね。

そのアイフォーン4Sはソフトバンクだけでなく今度はKDDIからも出ますが、また行列に なるんでしょうか。

噂にあるアイフォーン5も気になりますが、まだまだ先のようです・・・



「今月の話題」バックナンバーへ