今月の話題〜2月〜




1.圧粒子療法; 小さな粒を痛いところに貼り付けておくと痛みが和らぐ、有名なピップエレキバンや 米粒療法などです。兵頭先生が日本で最初にこの療法に科学的検討を加えて報告し、厚生省の許可を受けて 一般化しました。小さい粒子を痛いところに貼ったグループでは60%強の人の痛みが和らぐか、または 軽くなったといい、バンソウコウだけを貼った人のグループでは30%強に止まり、統計学的に有意差をも って粒子を貼ったグループに有効性が確認されました。兵頭先生の研究では、粒子の材質は金属でも、ガラス 球でもよく、米粒でも可能なことが示されています。粒の大きさは直径2mmくらいが適当で、大きいほど 効くわけではないということです。学会でお会いした時にこの圧粒子療法に触れて、なかなか面白い治療法 だといっておられました。その後、圧粒子療法は爆発的に使われるようになりました。治療期間は3〜4日が 適当で、ひどい痛みには効果が少ないのですが、肩こりや筋肉痛などには有効率が高いということです。

2.ホスピス; ガンで死に行く人々の最後の日々を、快適で意義あるものにするのを目的に作られた介護施設です。 WHOによるとガンで死に行く人々の66%に痛みがあり、しかも、そのうち70%はろくな痛みの治療も受けてい ないといっています。アメリカで使われているガンの教科書を見ると、合計9283ページのうち、痛みの治療につ いてふれた部分は、わずか0.2%です。始めガンの痛みに対してブロンプトンカクテルという麻薬を使った飲み易い カクテルがガンの痛みの治療に利用され、その後、服用しやすい麻薬を使った鎮痛剤が、上手に使用できるようになっ てから、延命の治療より、余命の質向上を目的とする施設が作られるようになりました。郡山にも作られています。 命や生命、人生に対する考え方には、個人差があり、問題も多々ありますが、患者さんの為により良い方法、施設が 必要と思われます。

3.冷やす、温める; 痛いところは冷やしたらよいか、温めるのが良いかについては、色々な考え方がありますが、 冷やした方が気持ちよければ冷やす、温めた方が快適であれば温めるのが治療の基本です。温熱療法、冷却療法も有力 な治療法です。温めると血管が広がり、血液循環がよくなり、結果として、老廃物が除去され、新陳代謝が促進し、筋肉 の緊張も和らげ痛みやコリが取れ、筋肉のハリも和らぎます。温熱にも赤外線コタツのような乾熱と、蒸しタオルのような 湿熱があります。冷やすのは、血管を収縮させ新陳代謝を抑えて、痛みを伝える神経の感受性を低下させて痛みを和らげる効果 があります。



一口メモ

インフルエンザ流行ってますね。先月も薬が無いなんて話聞きましたが、
なんと!今月は、ほぼ全国にインフルエンザ警報出ました( ̄□ ̄;  
風邪と違って いきなり高熱が出たりするようなので要注意ですね。  
うがい、手洗い、そしてよく寝ること!疲労が原因らしいですからね。