今月の話題〜11月〜



 今月の話題は、10月11日に東京で行なわれた第16回実存療法学会より選んでみました。 アウシュビッツの経験からフランクル博士が実存分析とロゴセラピーという心理療法を中心に 行なう療法を創出したもの日本では、池見先生、永田先生により取り入れられ、心理療法の重 要な一つとなっています。




1.
Impact of induced Stress,Chaos,and Biopower on the Biophysiosocal Way in the 21st Century. (WHO professor, Stacy B. Day, M.D.)誘発ストレス、人生における生物・心理・社会学的性質の夥し い誘発ストレスが国民の健康に影響をあたえる。これらの誘発ストレスがもたらす不安定性―社会医 学、公衆衛生、環境衛生、精神保健において生ずる不安定性の問題の解決の解決方法を提供すること は出来ないが、社会的健康、異文化間のコムミュニケーション、統合的アプローチが、統合的で発展 性のある文化的最前線になる。

筆者一言;内容は理解が難しいが、考えの基本は「生きる意味」が考えの基本になり、 統合的アプローチには、日本に於ける(インド、中国も含めた)宗教的考えが、文化的最前線 になるのではないかとうことであった。



2.
The Life of Viktor Frankl and its impact on modern psychotherapy and psychooncology. (Harald MOris MSc. Vienna) フランクルは、人間は創造的価値を満足させ、自分自身の周囲の 世界を意識の上で体験することを切望するもので、人間は機能を維持、発展させていきたいと 願うばかりでなく、それ以上に生きる意味を充実させることを望むものであるということを考 えました。この考えは、永田先生により“身体・心理・社会―実存的”というモデルが創り出 されました。フランクルの心理療法の核は、生きる意味に深い信頼を持つこと、そして、人は 皆可能性を持っていて、必要があれば、いかなる状況に対しても自分の態度を変えられるとい うことである。

筆者一言;フランクル博士に実際に師事した演者が、実存哲学の基本はなにかについて判りやすく 述べており、フランクル博士の心理学者としての生い立ちからアウシュビッツの経験、そして実存 哲学の成立を紹介していた。日本における実存哲学を紹介、導入し発展させた永田先生につても紹 介されていた。



筆者一言
この学会では、講演の後で実際に慢性骨髄性白血病で闘病中の方が出席されて、経験を語り、 この経験について心理療法の専門家が検討、発言、考按したかいがあり、さらに問題点を深め、 この方がどのように白血病を乗り越えて生活して居るのか検討していました。実存的考え方とよ い主治医に出会ったことがよかったようです。さらに、今、社会問題になっている教育の現場か ら〜医療と教育の現場から〜というテーマでシンポジウムがあり、教育の現場で、実存療法が役 だっておることが報告されており、実存哲学が日本で根付いて来て居ることを窺わせています。 人間には、気、心、精神などと言われることの影響が非常に強いためで、私も日常診療で“身体 ・心理・社会―実存”の考え方を心において診療しています。




一口メモ

耳かき店従業員と祖母を殺害した被告の裁判員裁判で、無期懲役の判決?

裁判員裁判として初めての死刑が求刑されてたのに死刑判決は回避された。

死刑を選択しなかったポイント「犯行の動機は、極刑に値するほど悪質なものと まではいえない」「鈴木さんの殺害には計画性が認められず、被告にとって想定 外のできごとであった」「事件後に、被告なりに反省の態度を示していることは 、考慮すべきである」という3点。

自分なりに反省を示せばよいのか、計画的でなければ人間を2人殺してこんな判決 でいいのか疑問が残りました。





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