今月の話題〜8月〜



今月の話題は、7月1日から3日にかけて京都で行なわれた日本ペインクリニック学会より 選んでみました。今回の学会で目に付いたのは、緩和ケェアに於けるペインクリニシャンに ついてと超音波ガイド下神経ブロックについてでした。今回は緩和ケアについて取り上げて みました。




1.
ペインクリニシャンの関わる緩和ケア;(国立ガンセンター、的場元弘)緩和ケアでの 対象は、分散や新生を繰り返し、目的は終焉に向かう生命の苦しみの軽減であり、治 療の場は変遷し、治療の時間は制限される。この場でペインクリニシャンに求められ ることは、1)神経ブロックの適応についての明確な規定、2)教育及び啓蒙活 動(診断能力、オピオイドや鎮痛補助薬の知識と経験、東洋医学の知識と経験、脊髄 鎮痛法の知識と経験)、3)チーム医療への積極的参画、である。緩和医療のなかでの ペインクリニックの普及は今後開拓されるべきである。

筆者一言
ペインクリニシャンの緩和ケアの関与については、以前よりされており、問題点の検討もされて来た。 そのまとめである。



2.
ペインクリニシヤンの関わる緩和ケア;(聖隷三方原病院、高田友季)当院では、1984年より 麻酔科ペインクリニックが緩和ケアに関与し、2002年から緩和ケアチームが稼働した。神経ブ ロックは水曜日と木曜日の午後に行なっている。主なブロックは、クモ膜下フェノールグリセリン ブロック、硬膜外ブロック、内臓神経ブロック、神経根ブロックで、神経ブロックの85%を占め ている。緩和ケアチームに関与して、個人的には、緩和化学療法、放射線療法に関する知識が不足 し、スピリチュアルなどに関する宗教哲学、死生学についての知識不足があり、臨床麻酔、ペイン クリニックに十分な時間が欲しい、緩和ケアには専従したくないという思いがある。

筆者一言
多くの、そして若い麻酔科医、ペインクリニシャンの本音と思われます。



3.
ペインクリニシャンが関わる緩和ケア〜緩和ケア病棟医の立場から;(淀川キリスト教病院緩和ケア、 池永昌之)緩和ケアに入院している患者の多くはPerformannce Statusが3,4であり生命予後も1〜 2ヶ月以内のことが多い。多臓器不全を持っておることも多く、凝固障害や呼吸障害を伴っておるこ とも少なくない。このような患者で神経ブロックを検討する場合、手技に長けたペインクリニシャン を探し、依頼するにはどうしたらよいか?緩和ケアに専属のペインクリニシャンのいない施設も多い。

筆者一言
ペインクリニシャンが非常に少ない現状で、緩和ケアの希望であろう。前項で、ペインクリニシャンの 悩みを挙げた。



4.
緩和ケア病棟及び緩和ケアチームでの苦痛症状緩和の経験から;(佐賀大学緩和ケア、佐藤英俊) がん性疼痛は、一般的には内臓痛・体性痛・神経障害性疼痛に分類されるが、臨床的にはこれらが 複雑に混在して疼痛症候群として発現していることが多い。治療は薬物療法が基本で、オピオイド・ 非オピオイド・鎮痛補助剤などを組み合わせて鎮痛を計る、大半のがん性疼痛は、これらの薬剤の経 皮、経口、皮下、経静脈投与等の非侵襲的方法でコントロール可能であるが、一部の患者で疼痛コ ントロールに難渋する場合があり、神経ブロックが施行される。針治療や漢方療法も適宜使用して いる。

筆者一言
がん性疼痛治療の困難さや難しさである。



筆者一言
がん性疼痛のコントロール、特に緩和ケアで、余命少ない方々の苦痛を除き、軽減することは、 人が人らしく生きて行きたい、生きて行くために大変必要、大切な分野であると思います。私も 、30〜40年前にペインクリニシャンとして、がん性疼痛に関与していました。がん性疼痛に は、痛み以外にも、精神的、心理的な問題、愁訴、痛み以外の疲労感やだるさ、体の置き場がな いなどの苦痛があり、何とか軽減したい、軽減する方法はないかと苦労しました。現在は、開業 医ですが、自分の出来る範囲で色々な痛み、苦痛の軽減、治療に努力しています。




一口メモ

今年は、東日本や北日本で気温が、統計が残る1961年以降で最高を記録する猛暑 だそうです。あついですよね 集中豪雨も凄かったですね。竜巻や浸水と気候大荒れですが、みなさん大丈夫で したか? こまめにスポーツドリンクを飲んでください。水やお茶だけではダメみたいです から気をつけてください。



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