今月の話題〜1月〜

今月は全日本針灸学会誌、平成14年、52巻(5)より話題を選んでみました。


1.21世紀は統合医療になるという渥美和彦先生の話より;19世紀の終わり頃より近代化された近代医療は、 最近になって遺伝子治療、再生医療、宇宙医学、バーチャルリアリティ医療と先端医学が導入されようとしています。 しかし、これからはこれらの先端医療と代替医療としての中国医学(漢方、針灸、按法)、アユウルペーダ医学などの 伝統医学、比較的新しいホメオパシー、カイロプラクチック、オステオパチーなどが融合した第三の医学、統合医学と なるのではないか。アメリカの代替医療の利用者は1997年で国民の42%、ヨーロッパ諸国で25〜35%、ドイツ、フランス では45%であるということです。日本でも代替医療は広く利用されており、1998年に日本代替、相補、伝統医療会議が組織 され、2000年には日本統合医療学会が組織されました。

2.からだを守る白血球の自律神経支配という題で安保徹先生の話より;自律神経は神経の中でも進化が早く起こっていて、 無意識の世界で働いています。自律神経は、交感神経と副交感神経によって巧妙に拮抗的に調節されて、人間の生命活動が 円滑に行なわれています。白血球の中には細菌を食べて処理する顆粒球と免疫を司るリンパ球があり、顆粒球は交感神経、 リンパ球は副交感神経の支配下に入っています。交感神経は活動する時に働き、副交感神経は仕事から解放されゆったりした時、 夜間に働き高いリズムを示します。しかし、ものを食べたり、飲んだり、消化したり、排泄したりの消化関連の活動は副交感神 経支配下に入っています。副交感神経を優位にして免疫機能を高めることにより健康を保ち、病状状態、病気を治癒させる ことができます。この副交感神経の働きを高めるのに漢方や針灸などの東洋医学が有力な方法なのです。

3.各国の針灸安全性ガイドラインの現状について全日本針灸学会研究部安全性委員会が報告している;アメリカ、イギリスや 日本の現状について報告しており、針灸においても、針の消毒、滅菌、針を刺す時の消毒等について、その必要性、重要性につ いて強調している。細菌感染、肝炎などのウイルス感染、エイズ感染の危険性の問題まで検討しており、針灸の領域での感染防御 について、問題点も指摘している。



一口メモ

クローン人間が生まれたって本当なんでしょうかね。生まれる予定もいくつかあるらしいですが・・なんの証拠もないじゃないですか。
そして消費税が高くなるとかならないとか・・・。2003年は右肩上がりで明るい年になって欲しいもんです。
そして、2003年は鉄腕アトムの生まれた年。期待してたけど、あんなロボット生まれてないですね(>_<; 次はドラえもん完成に期待??

皆様、よいお年を(^∇^)